リケジョ的教育のすすめ

京都大学工学部で学び、現在は京都大学で働く正真正銘のリケジョ。中学受験と大学受験を経験した子どもたち、一緒に研究をしている学生から得た教育の極意を伝授します。

【大学受験】集中力を高める空間

集中力を奪うものダントツ一位はスマホ

 ムスコが熱心に読んでいたDaiGoさんの著書「自分を操る超集中力」のなかに、スマホは集中力を奪うという記述がありました。子ども4人を東大理Ⅲに送り込んだ佐藤亮子さんもスマホは家では巾着袋に入れて吊るしておくと言っています。そして、我が家では高校2年生のムスコはスマホを持っていません。どうしても欲しくなった時に直談判をしてくることになっていますが、まだこないですね。小中高生からはなるべくスマホを遠ざける努力をしてみませんか。持っていていいことは、すぐに連絡がとれる程度です。昨年の地震の時は、学校の公衆電話からムスコは電話をしてきましたし、学校に電話をして伝言を依頼したら本人に伝えてくれます。ムスメも高校3年生の秋から受験が終わるまでは完全にスマホを手放しました。なくても何とかなりますよ。

 ムスコはスマホに費やす時間を勉強には使えていないのですが、ギターを熱心に練習し、ブラックホール関連の書籍を読み漁っている様子を見るのは全く悪い気がしません。

照明の重要性

 ブルーライトが集中力、分析能力、思考力を高めてくれるというドイツの研究結果があるそうです。ブルーライトとまでは言わずとも、明るい照明が集中力を高めるには必須です。明るい照明と言われてもどの程度か悩みますね。

 蛍光灯には「電球色」「温白色」「白色」「昼白色」「昼光色」の5種類があります。電気屋さんで主に見かけるのは、「電球色」「昼白色」「昼光色」の3つです。リラックスする空間であるリビングや和室、トイレ、お風呂にはオレンジっぽい「電球色」が使われる傾向があります。「昼白色」は太陽光に近く、自然な光の色です。外で見るのと同じ色で見えるので、洋服選びやお化粧をする場所で使うといいとされています。「昼光色」は青っぽい色で、脳を覚醒させる効果があるとされています。これはブルーライトが集中力を高めるという研究結果と通じます。でも、この光の下に長時間いると疲れます。ブルーライトカット眼鏡とかフィルムがあるくらいですから。なので、青い光はお勧めしません

 照明を買うと、「昼光色」の電球が入っているケースが多いのですが、私はそれを全て「昼白色」の電球に変えます。そして、6畳の部屋には8畳用の、8畳の部屋には10畳用の照明をつけています。手元が暗くなることを防ぐためです。電気スタンドはライトが近すぎて気が散りませんか?であれば、最初から部屋全体の照明を明るくすればいいだけ。簡単ですね。f:id:gajumarun:20190423082044j:plain

静かな場所がいいとは限らない

 赤ちゃんの頃、起きないように静かな場所で寝させていました?1人目の子どもだと気を遣って静かにしていても、2人目、3人目の子どもは静かな環境でお昼寝することは難しいです。それでもグーグー寝ていますよね。勉強するときもそんなものです。自分の部屋や自習室、図書館などの静かな空間は集中するために必ずしも必要ではありません。むしろ少し騒がしいくらいが適しているかもしれませんよ。集中していると周囲の音がBGMになります。実際、私はそんな感じで、集中しているとテレビの音や家族の話し声は、全く内容が耳に入ってきません。

 東大生はリビングで勉強をしていたという話はよく聞きます。ムスメとムスコもリビング派です。社会にでると、音がない状況で仕事をすることはほとんどないにもかかわらず、結構集中していますよね。気を遣って静かな空間を作らなきゃと思わなくても大丈夫です。ただ、子どもはだらだらテレビを見てしまう傾向があるので、テレビは消しておくに越したことはありません。音楽は流れていても問題ありません。

今日のひとこと:目と耳が快適であることを目指す