リケジョ的教育のすすめ

京都大学工学部で学び、現在は京都大学で働く正真正銘のリケジョ。中学受験と大学受験を経験した子どもたち、一緒に研究をしている学生から得た教育の極意を伝授します。

【大学受験】大学入学共通テストの英語民間試験見送りを受けての学校の対応

行事を任されてぐんと成長する高校2年生

 昨日、高校で進路説明会がありました。秋は文化祭、体育祭と行事が盛りだくさんで、高校2年生が中心となってすべてを進めていくなかで、とても成長したと先生方がおっしゃっていました。決められた枠の中で、何ができるか、どうすればみんなが納得して楽しめるかを考えて実行に移してくれたと話しているうちに、突然校長先生が涙ぐんじゃって、保護者以上に愛情を注いでくださっていることに感銘を受けた次第であります。体育祭では、すべてのクラスで担任や教科担当の先生に声がかかって連れだされ、一緒にダンスの練習をしたそうです。生徒があまりに熱心なので年配の先生が徹夜をして踊りを覚えたとか、そんな裏話も聞くことができ、ほっこりしました。

 受験に向けては、時間管理・タスク管理・メンタルコントロールが必要で、行事を通して身についたことを勉強に還元しよう。やらされる勉強から脱却しよう、という話を生徒たちにしたと報告がありました。先生方、熱いですね。子どもたちに伝えたことを保護者会で教えてもらえるのはありがたいです。男の子、しゃべりませんもん。

学校としての動揺はなし

 説明会では、高校3年生のカリキュラムと大学入試制度の話が予定されていて、そのなかでも民間英語試験については詳しく説明するつもりだったそうで、たっぷり時間をとってあったのですが、ごっそりなくなりました。記述式が入ろうが、マークだけであろうが、スピーキングがあろうがなかろうが学校の指導方針は何も変わらないので、心配することはありませんと断言してくれるところが心強いです。

 大学入学共通テストの国語と数学の記述問題もやめるべきだという世論があってごちゃごちゃしていますが、今のところ実施です。国語では、記述式は点数ではなく、A~Eの5段階で評価することとなっています。20~30字程度、40~50字程度、80~120字程度を記述する問題が1問ずつ出題される予定で、解答時間は現行の80分から100分に延長です。

 数学Ⅰでは、数式を記述する問題、または問題解決のための方略等を端的な短い文で記述する問題が3問、マーク式問題と混在する形で出題。解答時間は現行の60分から70分に延長。これまでに計2回おこなわれた試行テストは正答率があまりにも低くて驚きでした。3問×2回の全6問で、正答率が1割を超えたのがたったの1問だけですもん。そんなまま突入ではありますが、受験生としてはやるしかない状況です。

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高校2年生後半のスケジュール

 というわけで、記述式が入った模試を今月から受け始めることになります。来週は、3教科の模試を、年明け1月には理科・社会も入った5教科の模試を学校の公式行事として受けます。2月の上旬にも模試があります。既に申し込みを済ませたGTECは、そのままキャンセルせずに受けましょうと。スピーキングもライティングも必要な能力なので、入試科目から外れるからやめるというのは学校の考え方とは違うそうです。問われ方が変わるだけで、教育課程の変更ではないですと、先生方はどっしり構えておられました。

 今から大事になってくることは、高い目標を設定すること。親は、「えー、それはやめといた方がよくない?」みたいなことは今は言ってはいけません。最後の最後に現実的な路線に落ち着くにしても、高い目標がないと伸びませんから。自分で決めさせること。そうじゃないと一生「あのときこう言われたから。」と言われちゃいますよ。昨日ムスコのボロボロの考査結果をもらって帰ってきましたが、本人は意に介さない様子で、哲学書を読みふけっていました。学校の勉強よりも大事なものがあるなら、それも良しです。

 さて、私本日より10日間出張で日本を離れます。今回はまぁまぁ長いですね。帰ってきたときに家がジャングル状態になっていないことを願います。

今日のひとこと:本質的な勉強方法は何も変わらない