リケジョ的教育のすすめ

京都大学工学部で学び、現在は京都大学で働く正真正銘のリケジョ。中学受験と大学受験を経験した子どもたち、一緒に研究をしている学生から得た教育の極意を伝授します。

【介護】相続放棄ができるのは相続開始を知ってから3ヶ月

マイナスの財産が多いときには

 両親がいなくなって、残っている財産がプラスだといいですよね。相続の対象となるのは預貯金や不動産だけでなく、負債も含まれます。事業をしていて、債務が残っていることは珍しくありません。相続開始を知ったときに、どれだけの財産が残っているのかをざっくりでも確認する必要があります。親の借金を、苦労して返すのはあまり賢くないかもしれません。もちろん、事業を続けたいというのであれば、そのまま返済していけばいいのですけど、相続放棄ができるということも選択肢として知っておいたほうがいいです。

 その相続放棄は、相続開始を知った時から3ヶ月以内に、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所相続放棄の申述をします。出向いても郵送でもOK。たったの3ヶ月です。経験上、あっという間に過ぎます。明らかに借金が多いのに、3ヶ月が過ぎてしまって相続放棄ができなくなるという事態にならないように要注意です。マイナス財産が多いとき、面倒な相続関係に巻き込まれたくないとき、相続人の一人に事業継承をするとき相続放棄の威力が発揮されます。

 一般常識として当然知っておくべきことなのに、学校では教えてくれないですよね。私は自分で法律の勉強をしましたよ。理系文系関係なく、幅広い知識をもっていて損なことはひとつもありません。なぜかリケジョに離婚相談や相続相談が持ち込まれることになるわけですが。。。

空き家で放置しないほうが良い

 父が他界した後は、母を施設でみてもらっていたために実家は7年間空き家でした。家は使わなかったら傷むというので、水を流して、風を通すために月に1回は通うという行き届いた管理。それでも、全部は動かしていないので、使えなくなったものがいろいろありました。洗濯用水栓が動かなくなったり、シンクの排水管が劣化して亀裂が入ったり、シャワーホースのパッキンが劣化して水漏れしたり。空き家で放置している家があるのであれば、できれば誰かが住んでいたほうがいいです。

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 さてそのマンション。賃貸で住んでいたお隣さんが欲しいと意思表明してくださったのですが、スポンサーである戸建派ご両親を説得することができず話が流れたので、販売を始めました。現在web広告や紙媒体のチラシで不動産屋さんが販売してくれていて、この週末には内覧予約が入っています。webから情報を得た人だそうです。最近は、問い合わせは折込チラシではなくwebからが9割以上だとのこと。沿線や広さ、値段で検索をかけて物件を絞ってくるのだそうです。年内に引っ越したい人がこの時期に、4月から新しい生活を始めたい人が年明けに動くので、秋から冬にかけてが一番不動産の変動があるみたいですよ。

放置している間に相続人は増える

 実家はそのうち何とかなりそうなのですが。ここにきて、15年前に他界した祖母所有の土地が放置されていることが判明しました。子どもは4人ですが、事情があって遠縁の親戚が実子として戸籍に載っているため相続人は5人。母が亡くなったので、母の分は私と弟が相続して現在相続人は6人。このまま放置していたら、相続人はどんどん増える一方です。おばたちはみんな70歳超えてきたし。実子として載っている遠縁の親戚は、祖母が亡くなってから誰も連絡とってないらしいし。やばっ!と危機感を抱いた私。終わったと思っていたのに、もうひと踏ん張りですね~

 相続人全員と連絡がとれるうちに、何とかしておかないととっても面倒になります。相続人のうちの誰か単独所有になるにしろ、売却するにしろ相続人全員の遺産分割協議書やら印鑑証明書やらが必要となってきますから。認知症にでもなって意思表示できなくなったら、成年後見人を選任するか、その人の相続開始まで待たないといけないですし。その間にも相続人が増える可能性大。やばいやばい。

今日のひとこと:できるときにさっさと済ませる