リケジョ的教育のすすめ

京都大学工学部で学び、現在は京都大学で働く正真正銘のリケジョ。中学受験と大学受験を経験した子どもたち、一緒に研究をしている学生から得た教育の極意を伝授します。

【大学受験】プライベートオープンキャンパス

公式オープンキャンパスの準備進む

  時計台の前には明日からのオープンキャンパスの看板が並び始めていました。時計台のなかの京大グッズコーナーにある商品は心なしかいつもより多い感じで。素数ものさしとか円周率コースターなど面白くてお手頃価格の物は結構売れるのかもしれません。

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  公式のオープンキャンパスは明日と明後日なのですが、今日もたくさんの高校生や観光客っぽい人たちがキャンパス内をウロウロしていましたね。学生は夏休みに入っているので少なめ。そんななか、知り合いの情報の先生にお願いして、いまいちやる気の出ないムスコ専用オープンキャンパスを開催していただきました。ありがたや。

母たちが刺激を受けた深いい話

 ムスコ一人で話を聞くのはもったいないので、私の親友の息子ちゃんたちも誘ってみました。母親3人は中学時代からの親友でおしゃべり、一方高校2年生の息子たちは3人とも大人しいという変な集団です。

 有名な大学がいい大学じゃないよという話。東京大学京都大学だって、世界で比べるとそんなに上位にいるわけではないから、海外の大学も考えてみたらいいんじゃないかとか。国内にしても、国立大学と私立大学では教員1人あたりの学生の数が3倍も違っていて、教育の質が全然違うから、ちゃんと考えた方がいいよとか。京都大学の場合は、学生が払う入学金と授業料が年間61万円(入学金は4年でならす)なのに対して、大学が学生1人にかける教育関係費は260万円で、やっぱりお金を持っている大学だと自分のやりたいことをお金に縛られずにできる可能性が高いとか。あんまり高校の先生が話さないことを高校生相手に話されていました。

 京都大学の留年率は高いです。10%くらい。燃え尽きちゃうのかなぁ。「自由の学風」と言われる京都大学の自由は、ボーッとするための自由じゃないんですよね。手取り足取り世話して欲しい人は、京都大学には向きません。最先端の研究をする先生とのディスカッションや最先端の実験設備が整えられていて、やる気のある人はいくらでもサポートする体制が整っているだけです。大学は使い倒さないと意味がない。チャンスはいくらでも転がっていて、見つけたり拾ったりするのは全て自分次第だよ、という言葉が高校生の心にどれだけ響いたでしょうか。ボーッとしているうちに10代20代が終わってしまうのはもったいない。時間の無駄をなくそうという話に私は大いに共感しました。

当のムスコたちは

 静かに感動していた模様です。なんか3人とも反応鈍いんですよね。話をしたり施設を案内くださったりした先生方に申し訳ないくらい。でも、帰りの電車の中で「機械も人間も相手にできるのは面白い」とか「楽しくやらな」とか「姿勢よくしよ」とか「確率の考え方はこうやろ」など話していて、母たちとは違ったところで刺激を受けたみたいなので、まあ良しというところでしょうか。

  夏休みに入ってボーッと過ごしていることが多かったムスコも、今日は帰宅後YouTubeで大学講義を聞いたりギターを弾いたりと、私が心穏やかに見ていられる時間の過ごし方をしていました。いつまで続くかな。

今日のひとこと:困ったときは知人を頼る