リケジョ的教育のすすめ

京都大学工学部で学び、現在は京都大学で働く正真正銘のリケジョ。中学受験と大学受験を経験した子どもたち、一緒に研究をしている学生から得た教育の極意を伝授します。

【大学受験】試験会場に生息するホモ・サピエンス

センター試験まであと3週間

 受験生の皆さん、センター試験対策は進んでいますか?国公立の一般入試が本番である人は、今は二次試験のことは忘れてセンター対策一色で大丈夫ですからね。ペース配分の確認のため、実践形式でちゃんと時間を計って解いて下さい。解けなかった問題は完全に自分のものにしておきましょう。過去問か予想問題集かどちらかしかやる時間がなければ、過去問を優先で。センター試験の点数が圧縮されるにしても、点数がとれるかどうかわからない二次試験に不安を残しちゃいけません。

 私大専願であれば、二次対策も並行して進めないといけませんね。センター対策が7~8割、二次対策が2~3割のペースで。一日のうちで、センター対策と二次対策をするよりは、別々の日に行うことを薦めます。頭への負荷のかかり方が違うので、試験時と同じ状態を作る練習を積んでおく方がきっと力を発揮できますよ。

受験生の心を乱す受験生

 さて、二次試験の話。東京大学京都大学になると、遠くから来る受験生がたくさんいます。周辺の主要なホテルでは、電気スタンドを備えたり、お弁当を用意したりと受験生を支える準備がなされます。現役の学生が相談に乗って受験生の不安を和らげるサービスを提供しているところもあるそうです。受験生を会場まで送るシャトルバスがでるホテルもあります。このシャトルバス、親子で乗る人が多いんですって。無言で母親と並んで座る息子というパターンが一番人気!そんな異様な空気感のところに一人で乗り込んできた受験生は居心地が悪いらしいです。ということを知っているだけでも、「本当だ!」と気持ちに余裕ができます。

 会場に着いたら、これまた精神状態の安定を乱す受験生集団に出くわすかもしれません。東京大学だと、束で受けに来る開成とか筑駒とか麻生とか。京都大学だったら、北野、洛南、西大和あたりの生徒。クスノキの下で仲良くお昼ご飯を食べていて、この人たちにとって入試は学校のテストと同じなんじゃないかと、カルチャーショックを受けるかもしれません。あとは、共に中学受験を乗り切った小学校時代の塾の友達と大学受験会場で再会してはしゃいでいる人たち。そういう人たちがいるということを知っておくだけで、「これか!」と客観視できます。

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受験生の健闘を祈る母

 バスに一緒に乗っていく母たちが何を考えているのか私には分かりません。せっかく遠くまで来たのだったら受験生だけバスに乗せて自分は観光でもしておけばいいのに。ま、そんな気分じゃないのでしょうね。保護者には学食が開放されていて、多くの人はそこでずっと待っているんですって。朝から夕方までめちゃめちゃ長いですよ。待っている保護者には、クラブの勧誘や下宿用の物件紹介が行われます。えっ?保護者相手に部活勧誘??もうね、時代が違うみたいです。

今日のひとこと:地方からの受験生はアウェイ感を楽しもう