【大学受験】京都大学の高大連携プログラム
高校生が背伸びして学ぶ場ELCAS
京都大学では、平成20年に理学部が高校生向けに「最先端科学の体験型学習講座」を開設し、その後工学研究科、農学研究科、薬学研究科、地球環境学堂が加わって「科学体系と創造性がクロスする知的卓越人材育成プログラム」を展開しています。現在は文系にも拡大したELCASプログラムを実施して、学習意欲の高い高校生が高度な学術にふれる機会を提供し、来を担う世代の育成を行っています。
http://www.elcas.kyoto-u.ac.jp/
参加できるのは高校1年生と2年生で、理系分野の募集人数は130人。受講料は無料で、全6回(10月~1月の隔週土曜日午後に開催)のコースです。毎年6月に募集があり、夏休みに選抜試験(理系は数学と、講義の要約)があります。高校には置いていない高度な装置を使って、大学の先生と大学院生が指導にあたります。
ELCAS基盤コースに参加して
ムスメ、第8期生として基盤コースに参加しました。音源探査ロボットを製作して、プログラムを組んでロボットを動かすというロボット聴覚なる分野。参加者は8名で、遠くは福井と徳島からの参加者がいたそうです。プログラムなんか書いたことがないムスメも、チューターの学生たちの手を借りて何とかロボットを動かすところまでいけたようです。講座終了後には発表会があり、研究成果を報告します。これまたパワーポイントでスライドなんか作ったことのないムスメは四苦八苦して作成していましたね。大学生を先取り体験するいい機会になると思います。
ELCAS専修コースと国際コース
基盤コースの上級プログラムとして、専修コースと国際コースが用意されています。専修コースでは基盤コースで学んだことをより深く追究します。希望者全員が参加できるわけではなく、各分野の基盤コース受講者のなかから1~2名が選ばれます。昨年度の4月~7月は私が所属する研究室にも高校生1人がやってきて、隔週土曜日の午後、一緒に研究活動を行いました。8月には専修コースに参加した高校生全体での成果発表会があります。
国際コースも、基盤コースを修了した高校生の中から選抜試験で選ばれます。ムスメはベトナムコースを希望して参加が叶いました。水質調査という内容だったので、調査活動をちょびっと。ホーチミンの統一会堂・戦争証跡博物館を訪問したり、フエの大学生や高校生たちと交流を深めたりと有意義な8日間を過ごしてきたようです。英語もロクにしゃべれない高校生が大丈夫かなと思いましたが、自分たちだけでご飯を食べに行ってちゃんと注文できたと言っていますし、現地の大学生に連れられてオーダーメイドのアオザイを作ってきたと喜んで帰ってきました。専修コース、国際コースともに渡航費を含めて受講料は無料です。
大学生になったムスメ、またもやタダで行ける留学プログラムを見つけてきました。背伸びすると見えてくる景色を楽しみましょう。