リケジョ的教育のすすめ

京都大学工学部で学び、現在は京都大学で働く正真正銘のリケジョ。中学受験と大学受験を経験した子どもたち、一緒に研究をしている学生から得た教育の極意を伝授します。

【介護】人間の生命力

人は食べずにどれだけ生きられるのか

 更新をしていないのにたくさんのアクセスをいただき、みなさんご心配くださっているのではないかと思います。ありがとうございます。結論から言いますと、まだ生きています。悲しみを通り過ぎまして。今は驚愕の域に達しています。

 血圧が落ち始めたと一昨日連絡を受け、これは今晩かと急いで仕事から帰って、車を飛ばして施設に向かいました。側で見届ける気満々で、泊まりです。ところが。確かに非常に弱ってきてはいて昏睡状態なのですが、どうもすぐに旅立つ気配はなく、熟睡しているようにしか見えません。病院だと装置につながれているので、脈が弱くなってくると画面でわかるのに、何も繋がれていないと全然状況もわかりません。そうこうしているうちに、夜が明けてしまいました。そのまま終日施設に滞在したのですが、結局何も起こりませんでした。徹夜のため結構フラフラで、昨晩は自宅に戻って睡眠時間を確保して出直しです。口からの摂取が全くなくなって18日目、点滴での水分補給もしなくなって6日目を迎えています。生命力だけで生きていると思うと、驚くしかありません。ただ寝ているだけなので、しんどそうな様子はなく、心は痛まずに見ていられます。看護師の義妹は、普段病気の人たちの最期しか見ないので、こんなに先が読めない看取りは初めてと言って不思議そうに見ています。

夜勤で働く施設スタッフ

 施設に泊まったのは初めてでした。約70名の入所者を支えるスタッフは、日中は15人ほどいますが夜は3人にまで減ります。2時間おきに体位交換のために部屋を訪れてくれ、その間もあちこちから呼び出しコールが鳴ります。「あっち向きますよ、ごめんね。」と声をかけながら、「はい、すぐに伺います。」と。休む暇なしのスタッフさんの夜の姿を見ることができました。トイレに行きたい人や、夜になると寂しくなる人がいて、呼ばれっぱなしだそうです。病院以上かもしれません。簡易ベッドを用意してくださいましたが、そんななかでは全く眠ることはできず、2晩の徹夜は無理と退散です。

施設での看取り

 まだ看取ってはいないんですけど。呼吸なり心臓が止まったら、施設から医師に連絡がいきます。医師が死亡を確認したら、死亡診断書を書いてくれます。診断書がでてから、葬儀屋さんを呼ぶ手順です。葬儀屋さんはすぐにかけつけてくれるので、あんまり早く連絡すると医師よりも先に到着してしまいます。死亡診断書を役所に提出して、火葬許可証をもらうと火葬ができます

 わからないことは葬儀屋さんに聞けば、テキパキと提案してくださいます。ただ、最初から考えておいた方がいいことはいくつかあります。考える時間が非常に短いので。

遺体の安置場所。施設には置いてもらえません。自宅に引き取るか、安置所を紹介してもらいます。

連絡する人のリスト。一般葬にするのであれば、故人の交友関係を把握しておく必要があります。

葬儀の規模や形式のすり合わせ。一般葬にするのか家族葬にするのか。通夜を行わない一日葬も増えてきたようです。何人程度の参列者を見込むかで、会場選びが変わります。

葬儀社。故人が契約しているものがあればそれで。なければ、施設や病院が紹介してくれます。最近は、「小さなお葬式」が人気で、ネットで依頼すると近いところから派遣してくれるようです。

住職さんへの連絡。これまた、最近はお坊さん便なんてものがあります。定額制でお坊さんをネット予約するなんて時代ですね。住職さんへのお布施は、葬儀屋さんに聞くと地域の目安を教えてくれます。

遺影の準備。これに困る人は結構います。スナップ写真でも、背景を上手に加工してくれますし、なんなら洋服も写真上で着せ替え可能です。

希望の斎場があれば。私の住む地域の公営の斎場は火葬場が併設されていて、父を送ったときは便利でした。霊柩車は必要なく、移動も徒歩。火葬場まで、親族でゴロゴロ台車を引いて連れて行きました。

湯かんの有無。たいてい別料金です。

今日のひとこと:生命力ってすごい