リケジョ的教育のすすめ

京都大学工学部で学び、現在は京都大学で働く正真正銘のリケジョ。中学受験と大学受験を経験した子どもたち、一緒に研究をしている学生から得た教育の極意を伝授します。

【介護】介護保険を使うにあたって知っておくべきこと

介護サービスの対象者

 介護保険の手続きなんかは調べればいくらでもでてきます。予備知識として知っておいた方がいいことをお伝えします。

 40歳以上に加入が義務づけられている介護保険サービスの対象者は65歳以上なのですが、国が指定する特定疾病(末期ガン、関節リウマチなど16疾病)で介護認定を受けた40歳~64歳の人も対象になります。母が患っているパーキンソン病も対象疾病なので、65歳を待たずにサービス利用を開始しました。介護という名称だけで高齢者用と思ってしまいますが、40歳以上で生活に支障が出る病気を患っているようであれば、対象疾病になっていないか一度確認することをお勧めします。

https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/nintei/gaiyo3.html

要介護認定の申請

 介護保険サービスは、要介護認定を受けないと使えません。まずは地域包括支援センターに相談です。申請場所は、市役所、区役所、町役場の窓口で本人または家族が申請。申請してもすぐに認定が降りるわけではないので、骨折等で入院して、このまま自宅に帰っても生活ができないという場合には早めの行動が必要です!認定がでるまで1ヶ月くらいかかります。

 申請書に記載した医師の主治医意見書と、介護認定調査員の聞き取り調査をもとに、介護が必要かどうか、どの程度の介護が必要かの認定がなされます。かかりつけ医を申請書に記載するときは、その旨をお医者さんに伝えておくといいです。調査員の方が自宅や病室に来られて、約1時間かけて本人と家族にいろいろ質問をし、歩行や動作の確認が行われます。認定調査が関門で、介護費用の抑制のためか、年々判断基準が厳しくなっているように感じます。家族の想定よりも低い介護度がでないように、積極的に現状を正確に伝える必要があります。認知症に限っていうと、普段生活しているときには会話が成り立っていないのに、調査員が来るとしゃきっとしてまともな会話をします。「嘘!?そんな受け答えができるん?」とこっちが驚きます。「痛い、痛い。」と言って普段歩かないのに、ちゃんと歩きます。なんか頑張っちゃうんですね。お医者さんに連れて行くときもそうです。なぜか、お医者さんとはキャッチボールができます。「できるんだったら普段からそうしといてくれー!」と思うのですが、そうは問屋が卸さない。主治医の先生には普段の様子を知ってもらうこと、認定調査員の方にも困っていることを家族から伝えておかないと、聞き取り調査時のよそ行きの本人の回答を基準に判定されてしまいます。認定調査の際には、必ずご家族が立ち会って下さい。認定調査は2年に1回行われ、介護度の見直しが行われます。

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要介護認定を受けたら

 認定されたら、要支援1~2、要介護 1~5の7段階のうちいずれかの介護度が通知されます。そうしたらサービス利用開始です。ケアマネージャーと一緒にケアプランを考えます。ケアマネの費用は全額介護保険から支払われるので、自己負担はありません。要支援対象のケアマネは地域包括支援センターですが、要介護認定者のケアマネは利用者自身で選ぶことができます。選べるといわれてもね。これも地域包括支援センターで相談するといいです。紹介してくれます。ちなみに、施設に入所していると専属のケアマネさんがいて、自動的にその方になることが多いです。信頼関係が築けそうになければ、変更しても問題ないですよ。私は既に7人のケアマネさんとお付き合いしてきましたが、親身になって相談に乗って下さる方から事務的な方までそれぞれです。

 介護認定を受けたら、サービスが原則1割の自己負担で受けられます。訪問入浴介護、訪問リハビリ、通所介護(デイサービス)、通所リハビリ(デイケア)、ショートステイ福祉用具貸与、住宅改修費の支給など。介護度が進んでくると、特別養護老人ホーム老人保健施設の利用も視野に入ってきます。

今日のひとこと:要介護認定を受けるまではサービスが使えない