リケジョ的教育のすすめ

京都大学工学部で学び、現在は京都大学で働く正真正銘のリケジョ。中学受験と大学受験を経験した子どもたち、一緒に研究をしている学生から得た教育の極意を伝授します。

【兼業主婦】のど元過ぎても熱さを忘れないで

非常時に露呈する人格

 今回の台風15号による被害で不自由な生活を強いられている方、状況はいい方に向かっていますのであと少し踏ん張ってください。不眠不休で復旧作業にあたってくださっている方には頭が下がります。

 そんな感謝を胸に抱きながら復旧を待っている人が大多数ではあるものの、残念な発言をされる方もいますね。乗務員が出勤できず飛ばない飛行機に対して、「何のために高いお金出していると思っているんだ。」と詰め寄る乗客。動く予定の電車が動かず、どうなっているんだと駅員にあたる人。困っているのはみんな同じです。怒って状況が変わるわけでなし。してもらって当たり前では子どもと一緒です。残念な大人を増やさないためにも、教育は大事です。まずは、自分がイライラしない人間になってお手本を示しましょう。

普段からの備え

 大きな災害がいくつか起こり、多少は備えるようになったでしょうか。ライフラインが復旧し始める最低3日間は自力で生きていけるだけの備えが必要です。

 阪神淡路大震災では、我が家も屋根や塀が崩れて大変な経験をしました。瓦がないと雨漏りするんですね。当時はプロパンガスを使っていて意外とガスの復旧は早かったものの、水道が使えなかったのがしんどかったです。

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 昨年の大阪北部地震では、ガスが1週間使えず、非常に不便でした。エレベーターが2日間動かず、マンション12階までの往復でヘトヘト。震度6弱の打撃を受けた高層階の家の中はぐちゃぐちゃで、何から片付けていいのかさっぱりわかりませんでした。近隣のおうちは瓦が落ちまくり。でも、自然が相手なので、文句を言っても仕方がないですよね。とにかくできる範囲で備えること。起きたことに対しては、その後何ができるか考えること。4人家族の我が家の備えは20年間こんな感じ。物流が復活するまでは全然買い物にいく必要はなくて、その点はよかったです。

1. 水と食料。バルコニーに2リットルペットボトルの水を最低20本は置いています。米は10kg常備。缶詰、お菓子は消費しつつ買い足す方式で、食器棚の棚一つ分は普段使いが可能な非常食で満杯にしています。

2. トイレ関係。お風呂は常に水を張った状態にしています。携帯トイレは20個保管。トイレットペーパー、ティッシュも1パック(12ロール、5箱)は予備を保管。バケツも。

3. 懐中電灯と電池。懐中電灯の一つはラジオ付きで、手回し発電機能付きです。携帯充電用に使えます。

4. カセットコンロとガスボンベ。ガスが使えなくても、お湯くらいは沸かせて、暖かい食事が用意できるので重宝しました。

5. ガソリン。半分をきったら満タンに。

6. 軍手、マスク。カイロ

7. ラップ。食器を洗わなくて済むようにお皿にラップを敷くのです。

遠くの親戚より近くの他人

 ネットが繋がりにくいと情報収集が難しいので、市役所、公民館で情報収集です。シャワーを開放してくれるところとか、炊き出しをしてくれるところ、片付けボランティアなどのローカルな情報はネットでは拾えません。昨年の地震で被災した時は、ご近所さんの情報がありがたかったです。ネット世代の子どもたちにとっても、いい経験だったかもしれません。ムスコは地震後情緒不安定になっちゃって、家が片付いたあとも3ヶ月ほど大変でしたが。

 地震で歪んでしまった食器棚と本棚を、今回のリフォームを機に処分しました。食器棚がなくなったら、見えなかったところで床と巾木の間に大きなガラスの破片が刺さっていて、びっくりです。

今日のひとこと:怒らずに何ができるかを考える