リケジョ的教育のすすめ

京都大学工学部で学び、現在は京都大学で働く正真正銘のリケジョ。中学受験と大学受験を経験した子どもたち、一緒に研究をしている学生から得た教育の極意を伝授します。

【介護】腰痛とは無縁の体を手に入れる

慢性的な腰痛に悩む人たち

 先日参加したイベントに登壇した大阪大学石黒浩先生、腰痛もちなんですって。人の体をロボットに置き換えて人間を客観視する仕事をしている先生に、「ロボットの体を手に入れたいですか?」という質問がでました。「もちろん。今すぐに。」と即答。「だって、足の代わりに車輪があったら移動が楽じゃないですか。それに、腰痛いから立ってるのしんどいし。」あらら、石黒先生もでしたか。学校や大学の先生は立って授業をするので、腰痛もちが多いです。だけど、それは腰に負担のかかる立ち方をしているからです。

 平成28年厚労省国民生活基礎調査によると、様々な症状がある中で、肩こりや鼻づまり、頭痛をおさえて堂々の一位となったのが、腰痛です。その数、人口1000人に対して104.7人、実に10人に1人以上です。毎回書きますけど、国はホントいろんな調査していますね。ちなみに、通院患者数が多い病気ベスト3は、高血圧、歯の病気、目の病気ですって。その次にくるのが腰痛患者で、症状を訴える人の半数が通院しています。腰痛には、腰椎に原因があるもの、内臓の病気に起因するもの、ストレスによるものがあるとされています。腰椎に原因があるものは、腰や股関節周辺の柔軟性不足が関連していると言われています。体が緩んで正しい姿勢が常に保てるようになれば改善しますよ。

わざわざジムで運動しなくてもOK

 私が取り組む健康維持法は、骨ストレッチです。いつでもどこでも一人でできるのがいいところ。しかも簡単講習会に参加すると、最初に「骨は伸びません。」と言われます。なのに、骨ストレッチ?面白いネーミングだなといつも思います。骨を意識して体を動かし、筋肉を緩めるのがポイント。骨を意識するってよくわからないですよね。やっているうちにわかってくるので、とりあえずやってみるのが先決。骸骨になった気分で、骨から動くのです。筋トレは不要で、固まっている筋肉は揉みほぐします。ほぐした後は体が軽く動きやすくなっているので、ほぐすのが癖になってきます。

 立つとき歩くときは、ダブルTと呼ばれる立ち方をします。足腰が安定する位置に収まるので、自然と姿勢がよくなって、腰や背骨に負担がかからなくなります。座るときも、座骨で座るので、肩や腰に変に力が入ることがありません。正しい位置を体が覚えたら、姿勢が原因の腰痛にはならないはず。実際、私自身は腰痛になる気が今のところ全くしません。

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寝たままできる骨ストレッチ

 今月、「寝たままできる骨ストレッチ」が出版されました。

 いろいろな体操が写真付きで紹介されていて、分かりやすいです。今回は寝たままできる骨ストレッチということで、高齢者やズボラな人には特にお勧めです。布団に入ると3分経たずに寝てしまう私のような人には不向きですけどね。でも、座って取り組めるものも紹介されているので、大丈夫。個人的には、「ゆるめる力骨ストレッチ」の方がお勧めです。可動域が広がりますよ。カタールに移籍した中島翔哉選手が、試合中に骨ストレッチをしている様子が放映され、骨ストレッチ愛好家たちは大喜びでした。

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 講習会で見る松村卓先生の動きはめちゃくちゃ早くて、忍者みたいです。どこから湧いてくるのかわからないパワーに圧倒されるんですけど、筋トレはされていないんですよね。筋トレでガチガチに固めた体は故障しやすいという実体験に基づいた話には説得力があります。しなやかな体を得るべく、今日もほぐしに励みます。必要なのは、正しい知識と日々のメンテナンスです。 

今日のひとこと:時間と労力とお金は通院ではなく予防医療に使う