リケジョ的教育のすすめ

京都大学工学部で学び、現在は京都大学で働く正真正銘のリケジョ。中学受験と大学受験を経験した子どもたち、一緒に研究をしている学生から得た教育の極意を伝授します。

【大学受験】地頭だけでは勝負できないときがくる

思考能力は経験値で決まる

 ムスメもムスコも中学受験に必要な勉強量はこなしましたが、必要最低限で無駄なことは一切しなかったことを思うと、母親が言うのも変ですけど地頭がいい人種なのでしょうね。生まれもったものかもしれないし、先回りしてあれもこれもと手助けをしなかった私の教育方針の賜物かもしれません。ま、仕事や介護で時間をとられる母と仕事中心の父をもつ子どもたちは、自分たちで何とかしなければならないことが多かっただけですけど。小学校低学年のムスメが幼稚園のムスコをお迎えに行くことはよくありましたし、ムスメがムスコの授業参観に参加したこともありました。幼い頃からいろんなことを考えざるを得なかった環境が成長にプラスになったのかな、と今は思います。たくましく育ったうえに、姉弟仲良しというおまけがついてきて、今週末は一緒に米津玄師さんの大阪城ホールでのライブに行く模様です。

f:id:gajumarun:20190228083251j:plain

勉強しないと低空飛行になる

 着々タイプのムスメは中学入学後も勉強をおろそかにすることはなく、部活にも精を出し、ストレートで京大生になって青春を謳歌中。一方、ムスコは中学に入学してからは勉強することを辞めてしまいました。部活は幽霊部員で全く行かず。勉強しないし、部活も行かないし、特に趣味があるわけでもなく。学校に行くだけマシかという状態で、高校受験があったら大ピンチでした。中学生の間は中学受験での蓄えと地頭の良さで、勉強しなくても中くらいの成績をキープしていましたが、高校に入ってからはそうはいきません。落ちるところまで落ちていった先で地震と台風に見舞われて、精神的なダメージを受け、やる気ゼロだったのがマイナスに振れてしまいました。トホホ。それでも本人のやる気がなければ浮上するわけもなく、ひたすら時が来るのを待っていた私が偉い!

立ち直るきっかけ

 何もしなかったわけではありませんよ。そろそろマズいと本人が自覚したのと、学校行事や私がばらまいた種が、少しずつかみ合うようになり、どうもこの2ヶ月ほどで上昇気流に乗ったような気がします。させられる勉強は面白いわけなく、自ら勉強しようと思えるきっかけ作りが大事です。何が効を奏したのかはわかりませんが、同じように困っている人がいたら使えるものは使ってみてください。いつの間にか机に向かう時間が増えました。

先輩の職場訪問や講演会への参加を促す。

大学の学園祭潜入を促す。

・私の友人、知人とのおしゃべりに巻き込む。親でも先生でも友達でもないナナメの関係からの刺激を期待。私のボスは「何もしたいことがないのだったら勉強しとけ。選択の幅が広がるから。」とムスコにメッセージを発信してくれました。

・立派な手帳を用意。自分でスケジュール管理をするきっかけに。

・ちょっといい時計と財布を購入。物を大切にする習慣がついて、教科書やノートを投げなくなりました。

・趣味のエレキギターを触っているときは聴きに部屋に侵入。気にしているよ、の合図

今日のひとこと:きっかけは強制せずにばらまくだけにとどめる