リケジョ的教育のすすめ

京都大学工学部で学び、現在は京都大学で働く正真正銘のリケジョ。中学受験と大学受験を経験した子どもたち、一緒に研究をしている学生から得た教育の極意を伝授します。

【大学受験】大学入試センター試験の重要性 ~入試システム解説シリーズ3~

大学入試センター試験を利用する大学

 国公立大学でも私立大学でも、センター試験を利用する大学は多く、私立大学や後期日程の大学では、センター試験の結果のみやセンター試験の結果と小論文のみで合否が決まるところもあります。平成30年の入試では、4年制私立大学の9割近い525の大学がセンター試験を利用しています。

 東京大学京都大学をはじめとする難関国立大学や医学部は、センター試験よりも二次試験を重視する傾向があります。ところが、これらの大学は、二次試験を受けられるかどうかを決める二段階選抜、いわゆる足切りを実施しているところが多く、センター試験の結果で判定されます。定員の3倍とか5倍までに入らないと二次試験の受験資格がもらえないのです。理系学部の二段階選抜の傾斜配点は、国語や社会が多くなっている大学もあって、社会を捨てるということはできない仕組みです。出願して、受験票が届かなかったらショックですもんね。

私立大学の単独型と併用型

 センター試験の結果だけで合否が決まる単独型は、各大学のセンター試験利用入試を出願すれば、センター試験を受験するだけで合否が決まります。各大学が、大学入試センターに受験者の成績を問い合わせて判定する方式です。ついでに出願しておこうかというノリで受けられ、他の大学との併願がしやすい入試と言えます。また、入学検定料も個別の試験がない分、半額くらいに設定されていてお得感があります。ただし、募集定員は全定員の2割程度に止まるため、一般入試よりは難易度が高い傾向にあります。

 併用型は、国公立大学と同じくセンター試験+大学独自の試験で合否が決まります。センター試験の出願時期は10月上旬で、出願時に受験教科を登録する必要があります。それまでに、志望校がセンター試験で課す教科を調べておかなければなりません。二次試験の出願時期は、国公立大学のように一律には決まっていなくて、センター試験の前にある場合と後にある場合があります。センター試験後の出願であれば、センター試験の結果がでてから志望校を変更できますが、センター試験前の出願の場合は変更がききません。安全策をとりたいようであれば、センター後に出願できる大学も検討する必要があります。

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センター試験で点数を稼ぐ

 できるかできないか解いてみないとわからない二次試験の点数をあげていくよりも、勉強をすれば確実にとれるセンター試験で底上げを図る方が圧倒的に楽です。現役生は学校ごとに試験会場が決まっていて、比較的リラックスして受けられるため、浪人生よりも心理的に優位かもしれませんね。センター試験まであと10日。受験生ファイト!

今日のひとこと:私大のセンター利用入試は高倍率